歯磨き粉のフッ素成分で虫歯予防

歯磨き粉のフッ素成分の効果fluorine

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2019年10月20日掲載 / 2020年6月7日更新

フッ素とは
　

虫歯の予防効果
　

再石灰化による歯の修復
　

使用上の注意点
　

子供も大人にも使用をおすすめします
　

歯磨き粉の選び方

フッ素とは

フッ素は地球上に存在する元素で、

常温では気体になり、

自然界では化合物として海や土や空気などの至る所に存在します。

そして空気を吸い込んだり、

食事をするうちに知らず知らずのうちに摂取されています。

歯磨き粉に含まれるフッ素は、

自然界に存在するよりは濃度が高いですが、

人体への安全性は確保されている濃度です。

虫歯の予防効果

フッ素には、

虫歯菌の温床になる歯垢での細菌の活動を抑える効果があります。

もう一つの効果として

虫歯菌が糖を分解した時に発生する酸によって溶かされたエナメル質を

再石灰化する事で、修復と強化をして虫歯発生の予防を行えます。

より詳しく歯磨き粉に含まれるフッ素の効果を説明すると、

虫歯菌自体が苦手な成分なので、

働きが弱められる事で歯垢内での活動が抑えられて、

糖を分解する量を減らし虫歯の原因となる酸の量を減少させる事ができます。

また歯から溶け出したカルシウムやリンと結びつきやすい物質なので、

結合して再石灰化します。

再石灰化される事でエナメル質が正常で健康な歯に戻り、

虫歯菌が出す酸性物質でも溶かされなくなります。

エナメル質の再生と同時に、歯質も強化される働きもあるので虫歯になりにくい歯に強化されます。

出来るだけ長く歯に残った方が効果的なため、

歯磨きが終わった後にあまりうがいしない事や、長く口内に留まるタイプの製品を選んだ方が効果的です。

再石灰化による歯の修復

歯磨き粉に含まれている分量は安全性に配慮されているため、

配合されている分量は少なめです。

口内の虫歯菌の酸の量を抑える事で歯の脱灰を抑える事が出来るので、

食後にこまめに磨く事が効果的です。

エナメル質が溶かされて象牙質まで達していない初期の虫歯の場合は、

歯磨きで再石灰化を繰り返してケアし続ければ修復する事も可能です。

初期の虫歯の修復期間は、

程度にもよりますが半年から1年程度の歯磨きケアによる再石灰化が必要です。

初期虫歯の状態では、

神経まで浸食されていないため痛くならないので、

本人では中々気付く事ができません。

初期虫歯が象牙質まで達して痛みが出るまでに、

大体半年から1年ぐらい掛かります。

だから初期虫歯の段階で発見して、歯磨きケアで改善させる為に、半年に1回のクリニックでの歯科検診が有効と言われています。

使用上の注意点

初期虫歯と虫歯の予防に効果があるフッ素入り歯磨き粉ですが、

使う上でいくつかの注意点があります。

年齢によって一回で使用する量を調節する必要があり、

0歳から2歳までに使う時には特に控えた方が安全です。

また折角磨いても、

あまり大量の水で口をゆすぐと成分が流れ出して効果が発揮できなくなるので、

口の中に成分が残るように1回程度に抑えた方がいいです。

また市販の歯磨き粉は安全性が確保された分量しか成分が入ってませんが、

それでも飲み込まない方が安全で、

特に一人で磨き始めた幼児は飲み込む事が多いので使用を控えた方が良いです。

子供の場合には歯磨き粉を使うと飲み込む危険性があるので、

歯科クリニックで行っている直接塗布する治療法が有効です。

歯科クリニックで行う塗布の場合は、

市販の製品より濃度が高いので十分な注意を払って行われます。

濃度が高いので毎日繰り返す必要が無く、

数週間に1回程度で済み歯から溶け出したカルシウムとリンの再石灰化を促進して、

歯の正面のエナメル質も強化され虫歯になりにくくなります。

その為歯科クリニックで行う塗布治療は、

特に虫歯になり易い生えたての乳歯や生えたての永久歯を持つ子供に有効です。

以前は少なかったのですが最近では、

初期虫歯の予防の大切さが理解されてほとんどのクリニックで、

塗布治療を受けられるようになりました。

子供も大人にも使用をおすすめします

子供に特に有効ですが、

大人にもフッ素入りの歯磨き粉は効果があります。

大人になるにつれて、

仕事などが忙しくなり定期的な通院が難しくなり、

虫歯が悪化するリスクがその分高まります。

また年齢が進むにつれて、

虫歯が悪化する事による歯周病のリスクも高まり、

同時に歯茎も下がって来て虫歯菌に接する面積も広くなって虫歯になるリスクも高まります。

大人でも使用する事で、

虫歯菌の活動を抑えたり再石灰化で悪化を食い止める事が出来るので使うことによって得られるものは非常に大きいです。

歯磨き粉の選び方

出来るだけ効果が長続きする歯磨き粉の方が効果的なので、

次のような製品を選んだ方がいいです。

配合されている成分の分量が多い方が効果が持続するので、

出来るだけ配合量が多い物を選ぶようにしましょう。

また再石灰化は時間を掛けて行われるので、

磨いた後でも口の中に出来るだけ長時間歯磨き粉をとどめておいた方が効果が高いです。

その為に歯磨き粉を選ぶ時には、

口に長時間とどめておいても不快にならない自分好みの味の製品を選んだ方が長続きします。

そして口の中に成分をとどめた後に、

口をゆすぐ時にも少ない水で1回だけにとどめる方がより有効です。

口の中で再石灰化は1時間以上は続いているので、

その効果を持続させる為に飲食は1時間以上控えた方が効果的です。

就寝後は唾液の分泌量が減るため虫歯菌が活発なので、就寝前に磨く事が最も有効となります。

この記事のまとめ
歯磨き粉に含まれるフッ素は、十分に安全性が考慮されていて、虫歯予防効果や歯の再石灰化効果などを期待することが出来ます。子供はもちろん大人にも有効な成分です。

歯磨き粉の使用期限【正しい使用法】

歯磨き粉っていつまで使っていいの？
古い歯磨き粉が戸棚などから出てきて、使えるか使えないかを判断できない経験をした人も多いでしょう。

パッケージには使用期限の表示がない場合も多いですし、期限があることすら分からないケースもあります。

なるべく早めの使用を推奨する表示がある商品もありますが、いつまで使えるのか分かりにくいです。
続きはこちらから。

オーラルケア（歯磨き）の話

オーラルケアについて

歯周病の原因は歯垢（歯についた汚れ）や歯石、喫煙など様々あります。

その中でも、歯垢をしっかり取り除くことが歯周病予防の基本となります。

しかし、歯科疾患実態調査によると、毎日歯を磨く人は96％と高いわりに、歯周病になっている人は75％と結果が出ています。

つまり、毎日の歯磨きだけでは歯垢を完全に取り除くことが出来ないため、歯周病になってしまうと考えられます。
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歯磨き粉の研磨剤【歯垢や歯の着色汚れを落とす】

歯磨き粉に含まれる研磨剤の効果って何？
研磨剤入りの歯磨き粉のメリットとしては、ステインを落とす力が強いということが挙げられます。

しかし落とす力が強すぎるため、歯への負担が非常に大きくなってしまいます。

そのため毎日使うのは控え、例えば週末だけにステイン対策として使用するなど、使い方の工夫が求められます。

つまり、しっかりとした使い分けが肝心であるということです。
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