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クラウン(冠)の種類と治療方法

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クラウン(冠)治療crown

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平成31年3月21日掲載 / 2020年1月16日更新

クラウン(冠)治療とは

クラウン(冠)治療とは歯冠(歯根の上の部分)が虫歯などで大きく欠けた場合に、人工の冠をかぶせて補う治療のことです。

虫歯が歯髄(歯の神経)まで進行している時は、細菌に感染した神経などを取り除く根管治療を施した歯の根に「コア」を入れて土台を作り、そこにクラウンをかぶせます。

かつては、ポストと呼ばれる芯棒がついた人工の歯を、歯の根にさし込む「さし歯」という治療が一般的でした。

しかし、最近ではほとんどさし歯はされなくなってきています。

クラウン(冠)


目次
  コア(歯の土台)の種類
  メタルコアのメリット・デメリット
  レジンコアのメリット・デメリット
  コア装着時に痛みはあるか?
  全部鋳造冠(メタルクラウン)
  前装鋳造冠
  オールセラミッククラウン
  クラウン治療はいつまでもつか?
  コアの交換は可能か?



コア(歯の土台)の種類

コアの種類には材質の違いによって「メタルコア」、「レジンコア」(ファイバーコア)などがあります。

また、コアを構築することを支台築造といいます。

支台築造はクラウン(被せ物)が装着できるように、コアの形態を構築することです。

支台築造の目的は、クラウンの適合や保持力の向上、保持形態の付与などがあります。

メタルコアとレジンコアはともに保険治療で作ることができます。

どちらも3割負担の場合は千円以下で作ることができます。

メタルコアは銀合金でできているため強度は十分ですが、歯の強度よりも硬すぎるため歯の根が割れてしまうことがあり、こうなった場合は抜歯が必要になります。

また、金属アレルギーのある患者さんは使用することができません。

レジンコアは歯科用のプラスチック樹脂で作られているため、金属アレルギーのある患者さんも使用可能ですが、プラスチックなだけに強度や接着に問題があります。

メタルコア

レジンコア

メタルコアのメリット・デメリット

〇 メリット
強度が十分あるため残っている歯質が少ない状態でも適応となる。
金属のため防湿の必要性がなく歯質欠損が歯肉縁下に及んでいる場合(防湿できない症例)でも適応となる。

● デメリット
鋳造物を装着するため歯質の削除量が多くなる。
歯質削除量が多いため、無髄歯(神経を抜き取った歯)のみが適応で、有髄歯(健康な歯)では使えない。
印象採得や技工操作(鋳造体製作)のため来院回数が増える。



レジンコアのメリット・デメリット

○ メリット
直接法(技工なし)と間接法(技工あり)があり、直接法では技工操作がないので来院回数が少なくなり、かつ歯質の削除量が少ない。
また、レジンコアで用いるファイバーポストとよばれる歯科材料は象牙質と性質(弾性係数)が近いので、歯根の破折が生じにくい。
有髄歯でも無髄歯でも使用できる。

● デメリット
レジンは材料の性質上「吸水性」があるため水の存在下では接着性がなくなる。そのため、歯質欠損が歯肉縁下に及んでいる場合(防湿できない症例)は不適応となる。

クラウン治療

コア装着時に痛みはあるか?

コア歯の根にくさび形のコアをさし込むので、当然痛くないか心配だと思います。

しかし、コアを入れる前に、あらかじめ歯の根にある神経をすべて取り除いているため痛みを感じることはまずありません。

もし痛みを感じるようなことがあれば、根管治療が不十分であったりかみ合わせが悪いなどの原因が考えられます。



全部鋳造冠(メタルクラウン)

全てが金属からなるクラウン(被せもの)です。

保険診療で作る金銀パラジウム合金のメタルクラウンや自費診療で作るゴールドクラウンなどがあります。

全て金属でできているので強度が十分あります。

歯髄の有無も関係なく作製できますが、審美性の観点から前歯には用いられません。

メタルクラウン

前装鋳造冠

金属の被せ物の一部にレジンや陶材を盛って製作されたクラウンです。

レジン前装冠は保険診療で陶材焼付鋳造冠は自費診療です。

レジン前装冠は経年劣化で変色しやすいですが、陶材焼付鋳造冠は変色しにくく強度も十分あります。

歯髄の有無に関係なく使用でき、また前歯・臼歯どちらでも適応です。

前装鋳造冠

オールセラミッククラウン

全てセラミックで製作されたクラウンです。

種類としてはアルミナ(Al2O3)やジルコ二ア(ZrO2)がメインです。

化学的に安定な材料のため口腔内に溶け出すことがほとんどなく為害性も少ないので、生体親和性がとても良好です。

耐摩耗性に優れており、色調再現性が高いため審美的にも優れたクラウンです。

全てにおいて優秀なクラウンですが、自費診療のため費用が高めです。

オールセラミッククラウン

クラウン治療はどれだけもつか?

クラウン治療がどれだけの期間もつのかは個人差があります。

生活習慣や毎日のケアによってクラウンがもつ期間は変化します。

硬い食べ物が好きな人やかみ合わせの悪い人、歯ぎしりを頻繁にする人などは長く持つとはいえません。

また、クラウンだけでなく口の中のケアも必要であり、虫歯や歯周病が進行するとクラウン・コアを支えている歯の根がグラグラしてきて抜かなければならなくなることもあります。

できるだけ歯に負担をかけないようにし、口の中のケアをしっかりすることがクラウン治療を長くもたせるためにとても重要です。



コアの交換は可能か?

コアは歯の根に埋め込んで歯科用セメントでしっかりと固定するため、簡単に取り外すことができません。

基本的には、一度取り付けたらずっと使い続けるものだと考えた方がいいでしょう。

材質の異なるコアに入れ替える場合や歯の根が虫歯になった場合などは、コアを取り外すことがありますが、その際には歯の根が割れてしまい歯を抜かなければならなくなることもあります。

それぞれのコアが持つ特徴について十分に理解した上でクラウン治療を受けるべきでしょう。


この記事のまとめ
クラウン治療は歯が虫歯や外傷で大きく欠けてしまった時に、金属の冠を被せて歯本来の機能を取り戻す治療方法。
保険診療と自費診療があり、それによって見た目や機能が異なってくる。



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