2020年10月11日 掲載 / 2020年10月20日 更新
気温が下がり乾燥する冬になると、インフルエンザが流行します。
インフルエンザは、それ自体が恐ろしい脅威ですし、肺炎のような合併症のリスクもあります。
そのため、運悪く亡くなる人もかなりいます。
そこで予防接種をしておけば、感染を防げなくても重症化や合併症の可能性を抑えることができます。
しかし、インフルエンザの予防接種をしたときには、そういった恩恵だけを得られるわけではありません。
なんらかの形で、副作用がでることがあるのです。
目次
軽度の副作用
重篤な副作用
急性散在性脳脊髄炎や肝機能障害
軽度の副作用
よくある副作用が針を刺した場所にでてくる赤みや腫れ、かゆみなどです。
これは1割から2割程度の人にあらわれる症状ですが、数日もすれば消えるので特に心配することはありません。
全身にでてくる副作用をいうと、発熱・頭痛・倦怠感・下痢などがありますが、まだ軽い症状でであれば一時的なものです。
ただ、あまりに熱が下がらなかったり頭痛や下痢がひどくて日常生活に支障がでるようならば医師の診察を受けたほうが良いでしょう。
重篤な副作用
気をつけなければいけないのが、重篤な副作用がでたときです。
まずアナフィラキシーショック様症状は、ワクチンに対して免疫機能が過剰に働いている状態です。
ここまでにでた赤みややかゆみなどの他、呼吸困難に陥ることもあります。
もし軽い症状だと思ってそのまま放置してしまうと、
症状が悪化して危険な状態になる可能性もありますから、すぐに対処したほうが良いです。
アナフィラキシーショック様症状の場合、接種してから4時間くらいで症状があらわれます。
ちなみに、アナフィラキシーショックはワクチンの製造時に使われる鶏卵によると思っている人がいますが、それは間違いです。
インフルエンザのワクチンに含まれる鶏卵の蛋白の量は、鶏卵のアレルギーを持つ人が反応するレベルではありません。
ワクチンでアナフィラキシーショック様症状がでたというときには、その原因は鶏卵以外の成分、特に保存料の成分に反応していると考えられています。
それから手足に力が入らなくなったりしびれたりするギラン・バレー症候群も、予防接種で起こる可能性があります。
ギラン・バレー症候群は、早期に治療を始めれば有効な治療法があるので、早期の回復が見込めます。
症状がでるまでの日数は接種後すぐの場合もありますし、数週間くらい経ってからということもあります。
いずれにしても、突然に手足に異常を感じたときには医療機関に行ったほうが良いです。
接種前から喘息を患っていた人は、その症状が悪化することがあります。
呼吸をするときに音が鳴ったり、息をしても苦しいというならばすぐに医師に診てもらったほうが良いです。
もしそのまま放置すれば呼吸困難に陥ることがあります。
急性散在性脳脊髄炎や肝機能障害
さらに命を落とすかもしれない重篤な症状を挙げていくと、急性散在性脳脊髄炎や肝機能障害は警戒しなければいけません。
急性散在性脳脊髄炎というのは、ワクチンの力で免疫力が高まり過ぎて脳神経などを傷つけることが原因と考えられています。
軽症なら頭痛や吐き気程度ですが、重症化すると手足の動きが悪くなり意識も混濁してくるなど非常に危険な状態です。
発症は接種後、数日から1ヶ月程度が多いですが、治療ができれば大抵はそこで終わりです。
しかし、一部の人は数カ月後に再発することもあります。
肝機能障害は、ワクチンのために肝臓の働きが低下することで、疲労や倦怠感など風邪のような症状がでてきます。
さらに重症化すると、肝硬変や肝がんになり死亡するケースもあります。
これもすぐに医療機関に駆け込むべきです。
以上がインフルエンザの予防接種で考えられる副作用です。
ということで、副作用が怖いのであれば、接種前に医師と十分に相談をして納得できるかどうかについて一度考えてみましょう。
この記事のまとめ
インフルエンザの重症化を未然に防ぐ予防接種ですが、副作用が生じることがあります。軽度のものから重度のものまで様々ありますが、事前に知っておくことが大切です。予防接種はあらゆる可能性を考慮した上で行いましょう。
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