2020年6月3日 掲載 / 2020年6月20日 更新
歯磨きをしていても、
どこに汚れが残っているのかわからないときには
歯垢染め出し液を使えば磨いていないところが視覚的にわかります。
幼稚園や小学校で行う歯磨きの指導で使われることがよくありますが、
家でも使っていると言う人はそう多くはないでしょう。
本記事では染め出し液の成分や効果、使用時のメリットについて説明します。
成分
歯垢染め出し液に含まれる成分は、
代表的な物がエリスロシンと呼ばれる食赤色3号で、
かまぼこやレッドチェリーの鮮やか赤を着色するときに使われています。
他にも酸性・アルカリ性を調べるpH指示薬に使われる中性紅(ニュートラルレッド)、
エリスロシンと同じく食品の染色に使われるフロキシン(赤色104号)などがあります。
かつてはヨード液が使われている時代もありましたが、
色が鮮やかではないので
どこが染め出されているのかわかりにくいということから、
上述の成分が使われるようになりました。
食品添加物として使われている成分ですから、
もし飲み込んでしまったとしても健康に害はありません。
だからといって飲み物のように飲むことはやめておきましょう。
染め出し液の使い方は、
液体を歯に塗るものもあれば、
錠剤を口に含んで噛み砕くタイプもあります。
液体であれば、一部分だけ塗ることも出来るので
気になるところを重点的に調べられます。
また色が鮮やかに出やすいという特徴があります。
ただ持ち運びはしにくいので、主に家で使います。
外出先でも歯磨きを徹底させたいのであれば、
錠剤タイプが向いています。
ただ、口腔内の粘膜も染まってしまうため
液体タイプに比べれば汚れがはっきりとわかりません。
効果
上で説明した成分がどのような効果を持っているのかというと、
簡単に言ってしまえば
タンパク質と結びつく効果があります。
歯垢(歯の汚れ)や歯石などを構成するのは、
虫歯菌と虫歯菌が作り出した粘り気のある多糖体(タンパク質)です。
そのため染め出し液に含まれる成分が
歯垢・歯石のタンパク質と結びつき、そこだけ染め出されます。
ただ、タンパク質というと、
食事をした後の食べかすや唾液にも含まれていますから、
そのままでは歯垢・歯石がわかりにくくなってしまいます。
なので使用をするときには軽くうがいをして、
口の中を洗い流したほうがより高い効果を得られます。
メリット
歯垢染め出し液を使うことによる最大のメリットは、
汚れがどこにあるのかひと目で分かることです。
最初に染め出しをしておき、
色がついているところが残らないように歯磨きをしていきます。
必要であればデンタルフロスなども使って
歯の隙間の汚れも取り去ります。
そしてもう一度染め出して、本当に汚れが落ちたのかを確認できます。
上手く磨けないときには、
歯ブラシの毛の固さや形状などを変えてみるのもおススメです。
こうして汚れがないかを繰り返し確認していくことで、
歯を磨き残したところがなくなり虫歯や歯周病の予防ができます。
特に子供の乳歯は虫歯になりやすく、
大人ほどしっかりと歯磨きをしないことが多いので、
親が確認の意味で歯の染め出しをしてやると安心です。
また、これまで染め出し液を使ったことがない人であれば、
自分の歯磨きの癖がわかるというメリットもあります。
たとえば左右で磨き方が違ったり、
歯と歯茎の隙間までは丁寧に磨いていないといったことが目で見てわかりますから、
今後はその点に気をつければ歯がもっと綺麗になります。
改善するべき点がわかったならば、
毎日染め出す必要はありませんが、
数ヶ月に一度くらいは磨き残しがないかを確認するほうが良いです。
なお鏡を見ても、そこに映るのは歯の表側だけです。
歯石・歯垢は歯の裏側にも付着していますから、
それを取り除きたいなら歯科医院で使われるような
口腔内ミラーで様子を見なければいけません。
口腔内ミラーは、通販で数百円程度で売られており、
簡単に入手できます。
興味がある方は是非使用してみて下さい。
この記事のまとめ
歯垢染め出し液を使うことで、歯についた汚れがハッキリと分かるようになります。そのため、より効果的な歯磨きが出来て、歯がもっときれいになります。まだ一度も使ったことがないという方は是非お試しください。
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歯磨き粉を機内に持ち込む時の注意点
実際に国際線に乗る場合には、
移動時間が長いので機内で歯磨きをしたいという方もいるでしょう。
このときに注意が必要になるのが、
歯磨き粉を持ち込むというケースです。
飛行機内に持ち込むこと自体は可能ですが、
実はいくつかの制限が設けられています。
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歯磨き粉に含まれる研磨剤の効果って何?
研磨剤入りの歯磨き粉のメリットとしては、
ステインを落とす力が強いということが挙げられます。
しかし落とす力が強すぎるため、
歯への負担が非常に大きくなってしまいます。
そのため毎日使うのは控え、例えば週末だけにステイン対策として使用するなど、使い方の工夫が求められます。
つまり、しっかりとした使い分けが肝心であるということです。
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磨き残しを無くすための、効果的な歯の磨き方
歯をうまく磨きたいなら、
まずは歯磨きの必要性を把握する必要があります。
プラーク(または歯垢:歯の汚れ)を除去せずに放置していると、
虫歯や歯周病を招いてしまいます。
しかし、プラークは歯と同じ色で分かりにくいうえに、
水やお湯でゆすぐだけでは取り切れません。
そのため効果的な歯の磨き方とは、
プラークが溜まりやすいところを重点的に磨く方法を指します。
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赤ちゃんの歯磨き方法
生後6ヶ月を迎えた頃から
赤ちゃんの口内において乳歯が生え始めるため、
生後6ヶ月から口内を高い頻度で確認するようにし、
1本でも見つけられたら歯磨きを開始してあげましょう!!
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歯が着色する様々な原因と予防方法
歯が着色してしまう原因は様々ですが、
口にする飲食物や時間を掛けて蓄積するもの、
加齢といったものに大別されます。
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