2019年10月5日掲載 / 2019年10月6日更新
目次
過眠症とは
ナルコレプシー
突発性過眠症
反復性過眠症
治療方法
過眠症とは
一口に過眠症と言っても、いくつかの種類があります。
全ての種類に言えるのは、夜眠っているのに日中に強い眠気が出てきて、起きているのが困難になるという点です。
酷くなると日常生活に支障をきたし、学習や仕事にまで影響を及ぼします。
10代で発症することが多いと言われるナルコレプシーの症状は、日中に耐えがたい眠気が生じて居眠りをするという状態が繰り返し起こります。
居眠りをする時間が短いのが特徴であり、長くても30分以内です。
眠った後は一時的にスッキリとして体調が良くなったように感じますが、その後は突然体の力が入らなくなったり、へたり込んでしまうこともあります。
また、現実とは区別がつかないような夢を体験するのもナルコレプシーの特徴であり、寝入りばなに金縛りにあうこともあるようです。
突発性過眠症
同じように10代から20代の若い世代に発症する突発性過眠症は、日中の眠気と居眠りが主な症状です。
ナルコレプシーと異なるのは一回の居眠りが1時間以上続くという点であり、目覚めた後もスッキリと覚醒できずに眠気が残ってしまいます。
いくら寝てもスッキリしないと感じるのはこのタイプですが、時間的には夜間睡眠で10時間以上という人も少なくありません。
反復性過眠症
反復性過眠症は非常に稀な病気ですが、症状の出方が独特ですので、該当していればすぐに分かります。
初めて現れるのはほとんどが10代というデータもあり、女性よりも男性の頻度が高くなっています。
強い眠気を呈する傾眠期が3日から3週間持続して、その後は自然に回復して症状が全く無くなるのが大きな特徴です。
しかし、また不定の間隔で傾眠期が繰り返し出現するため、一度治まっても気を抜けません。
これらは脳内の覚醒維持機能に異常があったり、夜間の睡眠障害があるために出ていると考えられています。
日中に過剰な眠気が起こって居眠りをすると怠けているように思われがちですが、毎日のように繰り返して見られる状態で、少なくとも1ヶ月以上は持続されているという時には、疾患の可能性が高いと言えます。
1ヶ月より短くても繰り返して過眠期がみられる場合には該当しますので、速やかに医師の診断を受けることが大切です。
主な症状をまとめると、昼間に耐えがたい眠気に襲われたり、何度も起こる居眠りがあったり、本人も気づかないうちにいつの間にか眠り込んでしまう睡眠発作が起こる場合には注意が必要です。
また、朝起きてからある程度の時間が経過しても、いつまでも寝ぼけたような状態が続く人も既にこの病気を患っている可能性があります。
・繰り返し生じる居眠りには注意です
治療方法
治療法に関しては、突発性と反復性で分けて考える必要があります。
突発性のケースでは、昼間の眠気と居眠りに悩まされるようになり、睡眠発作は少ないが一度眠ってしまうと目覚めるまでには少なくとも1時間以上かかるため、夜間の睡眠が足りていないのではないかと考える人が多いようです。
しかし、調べてみると夜間の眠る時間も長くなりがちで、9時間以上の人が大半です。
このタイプの治療法は多岐に渡りますが、まず最初に見直したいのが日頃の生活習慣であり、規則正しい生活を送る必要があります。
他にも十分な睡眠を取るように心がけたり、環境調整を行って昼寝の時間を設けるのも有効です。
睡眠日誌をつけてその時の状態を正確に把握するのも良い方法ですので、できることを組み合わせて実践するのがお勧めです。
これらの生活面を整えることで実践できる対策を取り入れつつ、病院で精神刺激薬を処方してもらうことで改善される可能性があります。
内服薬を飲み始めたら自己判断で減らすようなことはせず、医師の指示に従って服用することが大事です。
反復性のケースでは、心身のストレスや疲労、不眠が関係していることもありますし、飲酒や風邪によって出現することもあります。
前兆として頭痛や頭重感、倦怠感があり、集中力の低下も感じます。
この反復性過眠症になると、規則正しい生活を送るのが一番の対処法になりますので、まずは日頃の生活を見直すことが先決です。
その上で、疲れを溜め込まないようにしたり、睡眠不足や飲酒を避けたり、風邪を引かないようにすることが大切です。
風邪は一見すると関係がないように思えますが、引き金になることがありますので気を付けなければなりません。
診断を受けてナルコレプシーだと確定されれば、中枢神経刺激薬や抗うつ薬、睡眠薬による薬物療法が開始されます。
睡眠時無呼吸症候群を患っているケースでは、肥満を解消する対策を行いながらマウスピースをしたりCPAPを導入するという選択肢もあります。
自分で過眠症かを判断する際には、日中に耐えがたいほどの眠気を感じるか、食事中や作業中等の普通なら寝ないような環境でも眠ってしまうか、繰り返し居眠りをしてしまうかという点がチェックポイントです。
該当する項目があれば詳しい診断が必要になりますので、医師に相談することをお勧めします。
・生活習慣の改善と規則正しい生活を!
・睡眠不足には注意です
この記事のまとめ
過眠症の治療の基本は生活習慣の改善です。まずは規則正しい生活を取り戻しましょう。
そして、十分な睡眠を確保することが大切です。
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セルフコントロール出来ない程の眠気
睡眠障害の一種とされており、さまざまな場面で発症するのでやっかいです。
仕事中に眠ってしまうケースもあるので、職種によっては続けられなくなる可能性があります。
発症率は非常に低いですが、数千人に1人程度は見られます。
比較的若い年代層に見られるのが特徴で、高齢になると発症率は低いです。
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いびきの治し方を理解しましょう
人間過度なストレスを受け続けることで、寝ている間も体が悲鳴を上げています。
その悲鳴がいびきとなって出てくるのです。
人間は生きている限りストレスを感じなくて生活できることはまずありません。
一人で活きているのならまだしも他人と一緒に生きていく以上ある程度のストレスを感じるのは仕方ないでしょう。
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眠れないという悩みを改善します
眠れないという悩みを持っている方は少なくありません。
そこで有効なのが睡眠薬です。
しかし、その効果については種類ごとに違いがあり、選び間違えると効果が出ないこともあります。
そこでそれぞれの作用について知っておくことが重要となります。
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睡眠時間は健康に大きく影響します
健康的な体を手に入れるためにも、十分な睡眠時間は非常に重要となるでしょう。
多くの日本人が、睡眠が6時間を切ると、睡眠不足だと感じる人が多いと言われています。
睡眠には様々な役割がありますが、長寿やアンチエイジングなどの役割も果たしていることから、最も健康的な睡眠時間を知っておくことは非常に重要です。
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熟睡は生活や仕事を豊かにします
寝室を静かな環境にしたり、落ち着いた曲調の音楽を聴く、食事は就寝の3時間前までにすましておくこと、1時間前にお風呂に入って深部体温をあげておくことなども熟睡する方法の一つです。
自分なりのリラックス法を見つけて、良い睡眠がとれるように工夫していくことが大切です。
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